聖マラキの予言(Prophecy of the Popes)には、「反キリスト」や「オグミオス」のような特定の人物が直接的に登場することはありませんが、教皇の連続を通じて終末的な出来事や教会の危機が示唆されており、間接的に反キリストに対抗する人物や勢力と関連づけられる解釈が存在します。以下に、聖マラキの予言における反キリストに対抗する人物(オグミオスのような役割を持つ可能性のある存在)やその他の人物について整理し、2025年5月2日時点での関連性についても考察します。
聖マラキの予言の概要(再掲)
起源:聖マラキ(Malachy O’Morgair、1094~1148年)が12世紀に記録したとされる予言で、1112年(または1143年)から始まる112人の教皇を象徴的なラテン語の標語で記述。最後の教皇「ペトロ・ロマヌス」の時代にローマが破壊され、最後の審判が訪れるとされます。
信憑性:1595年に初めて公表されたため、偽作説(16世紀に創作された可能性)があります。
反キリストに対抗する人物(オグミオスのような存在)
聖マラキの予言には、ノストラダムスのオグミオスのように反キリストに対抗する具体的な人物は明示されていませんが、終末の時代における教皇や教会の役割を通じて、反キリストに対抗する勢力や人物が間接的に示唆されています。
ペトロ・ロマヌス(Petrus Romanus、最後の教皇)
記述
聖マラキの予言の最後の標語(112番目)は「ペトロ・ロマヌス」で、以下のように記述されます:
“In persecutione extrema S.R.E. sedebit. Petrus Romanus, qui pascet oves in multis tribulationibus, quibus transactis civitas septicollis diruetur, & Judex tremedus judicabit populum suum. Finis.”
(訳:「ローマ聖教会が極端な迫害の中に座するだろう。ペトロ・ロマヌスは多くの苦難の中で羊を養い、その後、七つの丘の都市が破壊され、恐るべき審判者がその民を裁くだろう。終わり。」)
役割と解釈
ペトロ・ロマヌスは最後の教皇とされ、反キリスト的な勢力が教会を迫害する中で信徒(羊)を導く役割を担います。この「迫害」は、反キリストの台頭や教会の危機(性的スキャンダル、財政問題、内部対立)を象徴するとされます。
一部の解釈では、ペトロ・ロマヌスは反キリストに対抗する指導者(ノストラダムスのオグミオスに似た役割)と見なされます。彼は教会を守り、終末の試練の中で正義を維持する存在として、反キリスト的な混乱に対抗すると考えられます。
別の解釈では、ペトロ・ロマヌス自身が反キリスト的な役割を果たし、教会を内部から破壊する存在ともされます。この場合、彼は反キリストそのものか、その協力者と解釈されます。
歴史的解釈
フランシスコ教皇(2013~2025年):フランシスコはイタリア移民の家系(「ローマのペトロ」)であり、聖マラキの111番目の標語「Gloria olivae(オリーブの栄光)」の次の教皇としてペトロ・ロマヌスとされました。しかし、フランシスコが2025年4月21日に亡くなったため、彼が最後の教皇ではないことが確定しました。
次期教皇(2025年5月中旬選出予定):フランシスコの後継者がペトロ・ロマヌスとされる可能性があります。特に、ピーター・タークソン(ガーナ出身)、ピエトロ・パロリン(イタリア出身)、ピーター・エルドー(ハンガリー出身)など「ピーター(ペトロ)」という名を持つ候補が注目されています。
反キリストに対抗する勢力としての教会
記述
聖マラキの予言では、ペトロ・ロマヌスの時代に「極端な迫害」が起こるとされますが、教会自体が反キリスト的な勢力に対抗する役割を果たすと解釈されます。
役割
教会は、反キリストが引き起こす混乱(偽りの奇跡、信仰の否定)の中で、キリスト教の価値観を守る最後の砦とされます。ペトロ・ロマヌスは、この試練の中で信徒を導き、反キリストに対抗する精神的指導者としての役割を果たします。
一部のキリスト教神学者は、ペトロ・ロマヌスが反キリストに対抗する「最後の使徒」的な存在であり、ノストラダムスのオグミオスのように正義の力を象徴すると考えます。
歴史的解釈
ヨハネス・パウロ2世(1978~2005年):ヨハネス・パウロ2世は共産主義(反キリスト的な勢力と見なされる)に対抗し、冷戦終結に貢献しました。彼の治世は「De labore Solis(太陽の労働)」とされ、反キリスト的な勢力に対抗する教会の指導者としての役割が強調されます。
ベネディクト16世(2005~2013年):ベネディクト16世は「Gloria olivae(オリーブの栄光)」とされ、平和を象徴する教皇として反キリスト的な混乱に対抗する役割を果たしたとされます。
2025年との関連
ペトロ・ロマヌスと次期教皇
フランシスコ教皇の死(2025年4月21日)後、次期教皇がペトロ・ロマヌスとして反キリスト的な勢力に対抗する役割を担う可能性があります。2025年5月中旬に予定されるコンクラーヴェで選出される教皇が、聖マラキの予言の最後の教皇とされる場合、「多くの苦難の中で羊を養う」役割が注目されます。
候補者(ピーター・タークソン、ピエトロ・パロリンなど)が「ペトロ」の名を持つため、予言との関連が強調されています。
教会の危機
2025年現在、バチカンは性的スキャンダルや財政問題に直面しており、これが「極端な迫害」の一部と解釈されます。新教皇がこれらの危機を乗り越え、反キリスト的な勢力(物質主義、腐敗など)に対抗する役割を果たす可能性があります。
その他の人物:聖マラキの予言に登場する教皇たち
聖マラキの予言は、112人の教皇を象徴的な標語で記述しており、反キリストに対抗する具体的な人物は明示されていませんが、終末に近づく教皇たちが間接的に反キリスト的な勢力と対峙する役割を持つとされます。以下に、最近の教皇とその標語を整理します。
109番目:ヨハネス・パウロ1世(1978年在位)
標語:De medietate lunae(半月の者)
解釈:ヨハネス・パウロ1世は在位わずか33日(月の半分程度)で亡くなり、「半月」と関連づけられます。彼の短い治世は、教会の混乱や反キリスト的な勢力の台頭の前兆と解釈されることもあります。
110番目:ヨハネス・パウロ2世(1978~2005年)
標語:De labore Solis(太陽の労働)
解釈:ヨハネス・パウロ2世はポーランド出身で、共産主義に対抗し、冷戦終結に貢献しました。彼が生まれた日と死去した日に日食があったことから「太陽の労働」と関連づけられます。共産主義を反キリスト的な勢力と見なし、これに対抗した指導者として重要視されます。
111番目:ベネディクト16世(2005~2013年)
標語:Gloria olivae(オリーブの栄光)
解釈:ベネディクト16世は平和主義者であり、「オリーブの栄光」は平和の象徴とされます。彼の治世は、教会内部の改革やスキャンダル対応に苦しみ、反キリスト的な混乱の前兆と見なされることもあります。
112番目:フランシスコ(2013~2025年)または次期教皇
標語:Petrus Romanus(ローマのペトロ)
解釈:フランシスコはイタリア移民の家系(「ローマのペトロ」に該当)でしたが、2025年4月21日に亡くなったため、次期教皇がペトロ・ロマヌスとされる可能性が高いです。この教皇が反キリスト的な勢力に対抗する役割を担うとされます。
聖マラキの予言と他の予言との比較
ノストラダムスのオグミオス
聖マラキのペトロ・ロマヌスは、ノストラダムスのオグミオスと役割が重なる部分があります。オグミオスが反キリストを倒し、正義の時代を準備するのに対し、ペトロ・ロマヌスは教会を守り、試練の中で信徒を導く役割を担います。両者とも、反キリスト的な混乱に対抗する「正義の力」としての象徴と解釈されます。
エドガー・ケイシーの「希望の光」
ケイシーの「ロシアが希望の光となる」という予言は、聖マラキのペトロ・ロマヌスが反キリストに対抗する役割と関連づけられる可能性があります。ロシア正教会がカトリック教会と協力し、反キリスト的な勢力に対抗するシナリオが考えられます。
2025年5月2日時点での評価
聖マラキの予言におけるペトロ・ロマヌスは、反キリスト的な勢力に対抗する役割を持つ可能性があり、ノストラダムスのオグミオスに似た存在と解釈されます。2025年4月21日にフランシスコ教皇が亡くなり、次期教皇(2025年5月中旬選出予定)がペトロ・ロマヌスとして注目されています。
教会の危機(性的スキャンダル、財政問題)と地政学的緊張(中東の紛争、米中対立)が「極端な迫害」の兆候と見なされ、ペトロ・ロマヌスがこれに対抗する役割を果たす可能性があります。
聖マラキの予言は曖昧であり、事後解釈に依存するため、2025年以降の新教皇の動向が重要です。
結論
聖マラキの予言では、ペトロ・ロマヌスが反キリスト的な勢力に対抗する指導者(オグミオスのような役割)と解釈される可能性があります。2025年現在、次期教皇がこの役割を担う候補として注目されており、教会の危機や地政学的混乱が予言と関連づけられます。聖マラキの予言は曖昧な記述ゆえに、今後の展開を注視する必要があります。
さらに詳しく知りたい点があれば教えてください!